第3回地理部会(H28.10.4.)  於 荒砥高等学校

 10月4日(火)、11:30より15:30頃まで、第3回地理部会を行いました。今回は、荒砥高校の早川先生の授業見学が中心で、その後に授業検討や意見交換を行いました。

(1)研究授業

 「世界の気候」2年生 地理A選択者26名クラス

  授業提供者:早川由美教諭(荒砥高等学校)

  テーマ:アクティブラーニング型を目指した授業(ジグソー法の実践)

 

 今回の授業は世界の気候区分の初回の授業で、世界の気候区分とその特徴について、ジグソー法により協働的に学ぶというものでした。グループごとに1~2の気候帯を担当し、エキスパート活動を行います。その後、すべての気候区の人が入るようにグループを編成し直し、教え合いながら学んでいくスタイルになります。授業後半には、獲得した知識をもとにグループで考える課題を提示し、考えた成果を全体で発表していました。また、最後にはリフレクションシートを記入させ、本時の活動について生徒自身が振り返る時間も設定しています。シートにはルーブリックが明示され、振り返りがしやすいような工夫がなされていました。

 お忙しいところ、授業を見せていただき、早川先生、荒砥高校の皆さん、ありがとうございました。

 

(2)授業検討(アクティブラーニング型を目指した授業)

 授業後、お昼を挟んで、授業検討が行われました。会議冒頭では、地区高社研の会長で、今回の会場校の星校長先生よりご挨拶もいただきました。当初の予定は14:30まででしたが、予定を大幅に超過し、15:30過ぎまで白熱した議論が続きました。参加者の皆さんの熱心さの表れだと思います。

 検討会では、授業者の早川先生より授業のねらいや反省を話していただき、その後、「生徒の視点で気づいた点」「教師の視点で気づいた点」について、それぞれ色違いの付箋に記入し、ブレインストーミングを行いました。学校によって生徒の実態も異なることもあり、様々な観点から意見や質問が出され、大変勉強になりました。

 

 また、会議後半では、各校で取り組んでいるアクティブラーニング事例の報告があり、進度をかせぐために必死な中、生徒のために少しでも主体的・協働的な活動を取り入れていることが分かりました。授業の全体にアクティブラーニングを導入するということではなく、10分でも15分でも、そうした時間を設けることで、生徒たちの興味をひいたり、理解を助けたりするようにしたいということでした。

 

(報告された事例の一部)

 ・数人グループで、地理用語について知っていることをできるだけたくさん挙げさせる。1人目の発言が終わったら、2人目はそれを補足する形でさらに発言、・・・と繰り返す。その後、グループで出された内容を全体で共有している。(米沢興譲館・齋藤幸司先生)

 

 ・気候区の特徴を教える授業で、知識構成型ジグソー法を導入。気候帯ごとのグループで共通点や相違点を考察させ、その後、降水量の違いによって再編成したグループで再び共通点や相違点を考察させる。最終的に、気候帯ごとの特徴と、sやw、fの意味が理解できることを目的にしている。(米沢工業・全日制・齋藤展希先生)

 → 授業プリントと指導案はコチラ

 

 ・p4cという手法を用いて、対話型の授業を実施。前時の学習を踏まえ、現代とつながるテーマについて話し合いを行っている。(米沢工業・定時制・髙橋英路先生)

 →授業実践資料はコチラ

 

 

 地理の教員は各校1名というのが大多数なので、今日の研修は大変貴重な機会でした。今後も、こうした機会を設け、研修を深めていきたいと思います。