以下の内容で、毎年恒例の県地理研究大会が行われました。
(1)巡検
丸勘 山形青果市場
(2)講演
ほほえみの宿 滝の湯ホテル
(3)情報交換
「対話でつくるセーフティな空間」米沢東高校 高橋英路
東北地理学会主催ワークショップ参加報告 荒砥高校 早川由美先生
丸勘 山形青果市場
こちらは山形市銅町から十文字へ移転し、経営危機に瀕した時期もありながら、新たな挑戦を続けることで、県内最大の売り上げを誇る会社へと成長したということです。様々な生産者の方のところへ足を運んでネットワークを構築し、県内からの出荷はもちろん、県外からの多くの青果の入荷にも関わっています。
また、こちらの会社では、従業員の福利厚生にも力を入れており、若手の声を探るために試行錯誤し、働きやすい職場づくりを実践しているとのことです。今回の巡検で見せていただいた休憩室は、オシャレなカフェ風で、壁面のデザインは近隣の芸術系大学に依頼しコンペ方式で決定したとのことです。また、休憩室の2階には充実したトレーニングジムがあり、新しいトレーニングマシンや卓球台が常設されている他、隣には最新式のマッサージチェアを備えた仮眠室も設けられていました。
こちらの施設は休日に社員が家族で利用したり、同僚とコミュニケーションをとったりするなど、一定の成果を上げているとのことです。
ほほえみの宿 滝の湯ホテル
午後からの講演では、天童温泉の滝の湯ホテルにて、環境に対する取り組みを中心に講演をお聞きしました。こちらのホテルでは、20年以上も前から環境を意識した取り組みを行っているとのことです。当時はあまり浸透していなかったゴミの分別はもちろん、太陽光発電や無農薬有機野菜の自家栽培、生ゴミの肥料化、シャンプー・石鹸へのこだわり、温泉の殺菌方法など、その想いは多くの分野に及んでいました。
また、本来はライバルであるはずの近隣の旅館と「競争」するのではなく、「共創」するという考えのもと、天童温泉全体を盛り上げようと、観光ツアーの計画や飲食店街づくりなど、新たな挑戦を行っていることを聞きました。
情報交換
・「対話でつくるセーフティな空間」米沢東高校 高橋英路
p4c(輪になって、正解のない問いについて対話)という手法を用いた授業実践と、それを取り入れた探究活動についての報告。
・東北地理学会主催ワークショップの参加報告 荒砥高校 早川由美先生
本大会の前週に仙台市で行われたワークショップの参加報告。次期学習指導要領で新設される「地理総合」に関連したワークショップに参加しての報告と資料提供。